「自分は将来のために貯金したいけど、友達は今を楽しむためにお金を使いたい」
「自分はプライベートを大切にしたいけど、上司は仕事を優先している」
「親は安定した道に進んでほしいけど、自分は好きなことに挑戦したい」
このように、自分と相手の考え方が合わないと感じることはありませんか?
人間関係では、どうしても価値観の違いが出てきます。
恋人や友達だけではありません。
親や先生、上司など、身近な人と価値観が合わないこともあります。
私自身も高校時代、部活動の顧問と価値観が合わず、辛い思いをした経験があります。
自分では一生懸命やっているつもりでも、考え方が合わないことで苦しくなったり、相手に合わせようとして自分を抑えてしまったりしていました。
今振り返ると、価値観が違うこと自体よりも、簡単に離れられない環境の中で、相手に合わせ続けていたことが辛かったのだと思います。
だから今回は、価値観が合わない人との付き合い方について、自分の経験も交えながら考えていきます。

そもそも「価値観が合わない」とは?
価値観というのは、簡単に言えば、「自分が何を大切にしているか」という考え方です。
例えば、
- お金はできるだけ貯金したい
- 若いうちは経験のためにお金を使いたい
- 仕事を頑張ることが大切
- 仕事より自分の時間を大切にしたい
- 一人の時間を大切にしたい
- できるだけ多くの人と過ごしたい
など、人によって考え方は違います。
自分にとっては当たり前でも、相手にとっては当たり前ではありません。
例えば、自分は約束の時間を守ることを大切にしていても、相手は「少しくらい遅れてもいい」と考えているかもしれません。
どちらが正しいというより、そもそもの考え方が違うわけです。
人はそれぞれ育ってきた環境も、経験してきたことも違います。
そのため、すべての人と価値観が合うほうが珍しいと考えたほうが楽だと思います。
価値観が違うと疲れてしまう理由
価値観が合わない人といると疲れる理由の一つは、相手に合わせようとしてしまうからです。
人には、周りに合わせようとする心理があります。
心理学では、これを「同調」と呼びます。
有名なアッシュの同調実験でも、周りの人が間違った答えを選んでいると、自分では正しい答えが分かっていても、周囲に合わせてしまう人がいることが示されました。
つまり、自分が思っている以上に、周りの人や環境から影響を受けています。
だから、
「みんながそうしているから自分も合わせないと」
「自分だけ違ったら変に思われそう」
と考えてしまうのは、珍しいことではありません。
ただ、周りに合わせることと、自分の意思をなくすことは違います。
私自身も高校時代に価値観の違いで悩んだ
私自身、高校時代の部活動で、顧問と価値観が合わず辛い思いをしました。
部活動なので、嫌だからといって簡単に離れることもできません。
毎日のように顔を合わせる相手です。
自分とは考え方が違っていても、関わり続けなければいけない。
その環境がかなりしんどかったです。
今になって考えると、「価値観が違う人がいること」よりも、「価値観が合わない相手と距離を取れない環境にいること」のほうが大変だったのだと思います。
学校や部活動、職場などでは、自分の意思だけで環境を変えるのが難しい場合があります。
だから、価値観が合わない人との付き合い方を考えるときは、相手を理解することだけではなく、自分がどれくらい無理をしているのかにも目を向けたいところです。
価値観が合わない人との付き合い方
価値観が違う人を無理に変えなくていい
価値観が合わないと、
「どうしてこの人は分かってくれないんだろう」
と思ってしまうことがあります。
でも、自分に自分なりの考えがあるように、相手にも相手なりの考えがあります。
「そういう考え方もあるんだな」
くらいに考えておくと、少し楽になります。
もちろん、相手の考えに納得する必要はありません。
理解することと、同意することは別だからです。
「あなたはそう考えるんだね。でも自分はこう思う」
それくらいでも十分です。
周りに合わせすぎて自分をなくさない
価値観が違う人と関わっていると、嫌われないために相手に合わせてしまうことがあります。
最初はちょっとしたことでも、何度も続けていると、
「自分は本当はどうしたいんだろう」
と分からなくなることがあります。
周りの目を気にして、自分の意見を言えなくなってしまう人は、こちらの記事も参考にしてください。
自分の価値観を押しつけない
ここは、自分自身にも当てはまります。
価値観が違う相手に、
「普通はこうするでしょ」
「それはおかしい」
と、自分の考えを押しつけてしまうこともあります。
自分の価値観を大切にすることと、自分の価値観を相手に押しつけることは違います。
相手には相手の考えがある。
自分には自分の考えがある。
そのくらいの距離感でいたほうが、人間関係は続けやすいと思います。
自分の意思をなくさない
心理学の自己決定理論では、人には「自律性」「有能感」「関係性」という基本的な心理的欲求があるとされています。
その中の自律性は、自分の意思で選んでいるという感覚に関係しています。
周りの意見を聞くことはもちろん大切です。
でも、最後まで周りの意見だけで決めていたら、自分で選んでいる感覚がなくなってしまいます。
「周りはこう言っているけど、自分はどうしたい?」
と考える時間を持ってみてください。
自分軸がなく、周りの意見に流されてしまう人は、こちらの記事も参考にしてください。
周りに合わせることも大切
ここまで「無理に合わせる必要はない」と話してきましたが、周りに合わせることがすべて悪いわけではありません。
人間関係では、相手の立場を考えたり、譲り合ったりすることも必要です。
自分の意見ばかりを押し通していては、良い関係を築くことが難しくなります。
大切なのは、合わせる部分と、自分の意思を守る部分を分けることです。
相手の意見を聞きながら、自分の考えも伝える。
相手の好きなものを否定せず、自分の好きなものも大切にする。
そのくらいのバランスでいいと思います。
価値観が違う人と関わることで得られるものもある
価値観が合わない人と関わることは、悪いことばかりではありません。
自分とは違う考え方を知ることで、
「そんな考え方もあるのか」
と気づくことがあります。
今まで当たり前だと思っていたことを、見直すきっかけになることもあります。
私自身も、これからいろいろな人と関わっていく中で、さまざまな価値観を受け入れる準備はしておきたいと思っています。
もちろん、すべてを受け入れる必要はありません。
「この考え方は自分には合わないな」と思ってもいい。
ただ、最初から「自分と違うから間違っている」と決めつけないようにはしたいと思っています。
いろいろな価値観に触れることで、自分の考え方も少しずつ広がっていくのではないでしょうか。
それでも本当に合わない人とは距離を置く
ここまで価値観の違いを受け入れることについて話してきましたが、世の中には本当に合わない人もいます。
何を話しても否定される。
自分の考えを押しつけられる。
一緒にいると常に我慢しなければならない。
そんな相手と無理に付き合い続ける必要はありません。
「価値観が違うから自分が相手に合わせなければ」と考えてしまう人もいると思います。
でも、自分が傷つき続けるくらいなら、距離を置いていい。
会う回数を減らす。
必要以上に話さない。
関わる時間を短くする。
それだけでも違います。
相手を尊重することと、無理して付き合い続けることは別です。
人間関係そのものに疲れてしまっている人は、こちらの記事も参考にしてください。
人に期待しすぎないことも大切
価値観が違う相手に、
「普通なら分かってくれるはず」
「これくらいしてくれるはず」
と期待しすぎると、思い通りにならなかったときに余計に疲れてしまいます。
相手には相手の考え方があります。
「自分ならこうする」と思っても、相手も同じようにするとは限りません。
だからこそ、「自分と相手は別の人間なんだ」と考えることも大切です。
人に期待しすぎて人間関係に疲れてしまう人は、こちらの記事も参考にしてください。
→ 人に期待しすぎる人へ|期待しないほうが人間関係は楽になる
自分自身も信用される人でいたい
価値観が合わない人について考えていると、つい「相手がどうするべきか」に目が向きます。
でも、自分自身も同じです。
自分の考えを相手に押しつけていないか。
相手の話をちゃんと聞いているか。
自分と違う考えをすぐ否定していないか。
私自身も、人から信用される人でいることを意識しています。
自分の価値観を大切にするだけでなく、相手の価値観も尊重できる人になりたいと思っています。
そういう関係のほうが、お互いに無理をせず付き合えると思うからです。
自分の人生まで相手に合わせなくていい
Appleの共同創業者であるスティーブ・ジョブズは、スタンフォード大学の卒業式で、他人の意見によって自分の内なる声をかき消さないことの大切さを語っています。
周りの意見を聞くことは大切です。
家族や友達、先生、上司から言われたことが、自分にとって大きなヒントになることもあります。
ただ、それを聞いたうえで最後に決めるのは自分です。
周りと違うからといって、自分の考えを捨てる必要はありません。
自分らしくいることと、周りの人を尊重することは両立できます。

まとめ
価値観が合わないとは、自分と相手が大切にしていることや、物事に対する考え方が違うことです。
恋人や友達だけでなく、親や先生、上司など、どんな人とも価値観の違いは起こります。
人それぞれ育ってきた環境や経験が違う以上、考え方が違うのは自然なことです。
私自身も高校時代、部活動の顧問と価値観が合わず、辛い経験をしました。
特に、簡単に離れられない環境の中で価値観が合わない人と関わり続けることは、大きな負担になることがあります。
だからこそ、
「相手とは考え方が違う」
と認めること。
そして、
「だからといって、自分まで相手に合わせる必要はない」
と考えることが大切だと思います。
相手の価値観を知る。
自分の価値観も大切にする。
必要なら距離を置く。
このくらいの距離感でいいのではないでしょうか。
私自身も、これからいろいろな人と関わる中で、さまざまな価値観を受け入れる準備をしておきたいと思っています。
その一方で、自分の意思までなくさないようにしたいです。
周りと違ってもいい。
価値観が合わない人がいてもいい。
無理に合わせなくてもいい。
自分らしくいながら、相手のことも尊重する。
そんな人間関係を少しずつ作っていけばいいと思います。
参考文献
- Ryan, R. M., & Deci, E. L. (2000). Self-Determination Theory and the Facilitation of Intrinsic Motivation, Social Development, and Well-Being. American Psychologist.
- Asch, S. E. (1951). Effects of Group Pressure upon the Modification and Distortion of Judgments.
- Stanford University, Steve Jobs’ 2005 Stanford Commencement Address.


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